一か月のうちの二週間、わたしはわたしではない誰かに人格を乗っ取られたかのような気持ちになる。
特に顕著に表れるのは、夫への感情。
あんなに大好きで愛しい夫のことを、まるでその辺に歩いているおじさんと変わらないように見えてしまうのだ。
話しかけられるのもイヤ、見られるのもイヤ、目が合うのもイヤ。
優しく頭を撫で、額にキスをされた日にゃもう、怒り心頭(夫よ、すまぬ)。
どうして、いつからこんな人格が現れたんだろう。
夫に出会って結婚するまでは、こんな人格わたしの中にはいなかった。
結婚するって、こういうことなのですか?先人の皆さま。
それとも、わたしの中のホルモンが、何かを訴えかけているのでしょうか。
生理が来てしまえばいつの間にかわたしの中からスゥっといなくなる彼女は、一体わたしに何を伝えようとしているのだろう。

